これまで私が挑戦してきたこと|プペル展を開催した理由と今回のクラファンの関係

こんにちは!
信楽ソフトコルギサロンhioli 波多野です。

今回のブログ(3部作)は、こんな人に読んでもらいたいと思って書きました。
・私と同じように自分の住んでる地域でがんばりたい人。
・新しいものを創って何かをしたい人よりも、今あるものや日本の原風景が好きな人。
・何かしたいけど、何から始めていいかわからない私と同じ悩みを持った人

前回はクラウドファンティングをやりたいと思った経緯を書いてきました。

今回のブログは私がこれまで信楽でやってきたことについて書きます。
経緯→これまでやってきたこと→これからやりたいことの順番で書いています。

前回のブログも読んで頂けると嬉しいです。

信楽で関わっていたいろいろなこと

オープン前からオープンしてからも街のいろんなイベントのボランティアスタッフをしていました。
親が『自分の店のことより時間かけていない?』ってあきれるほど、本当にいろんなことをさせてもらいました。

hioliのお店が見つかったのも、いろんな挑戦をした時に手伝ってくれた方と出会ったのも、観光協会や商工会の方とお話しするようになったのもイベントスタッフをしていたおかげです。

そんな経験も積みつつ、私の環境が大きく変わるきっかけになった主催イベントがありました。

大きな挑戦、えんとつ町のププル展in滋賀

hioliが当たった『知名度が高くて低い街』っていう壁は、将来の信楽が(もしかしたらすでに)当たる壁でもあるんじゃないか。
今来てくださるお客様が10年後、信楽に来れなくなるかもしれない。
そんなことを考えるようになってきました。

hioliは信楽に人が来てくれないと続けていけないお店です。
人通りの少ない住宅地にあって、国道に面しているわけでもない(よく言えば)知る人ぞ知るお店(^^)
信楽とはほぼ運命共同体の関係だと思っているので、自然と街のことも気になります。

『なんでお客様が増えないのか』は考えることがどんどん増えていく時期。
陶器でもお茶でもない目的で、まず信楽に足を運んでもらうこと人を増やすことが必要なんじゃないかというところに考えが至ったのが、オープンしてからすぐのこと。

信楽に来てもらいさえすれば、『好き』『いいところ』って思ってもらえる自信だけはあったので、実現できるものを探していました。

そうして行きあたったのが西野亮廣さんの活動でした。
絵本の原画やえんとつ町のプペルの光る絵を一般にむけて開放されていることを知ったのです。

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絵本をすきな人たちに信楽に来てもらって、信楽の特産品とコラボでグッズを作れば信楽のことを知ってもらえる!と閃いたんです。
しかも、絵本好きな方なら陶器や朝宮茶などの文化に興味を持ってくれる可能性が高いんじゃないか。って。

私の周りには西野亮廣さんのファンはほとんどいなかったので、SNSで協力者を募ったり、グッズを作ってくれる人を探したり。
町外の人にもスタッフとして入ってもらって新しい拡がりを作って、その方達にもディープな(笑)信楽を知ってもらったり。

やりたいことをやるために、協賛金や補助金を使わずほとんどを自腹で負担したり。

運営費を捻出するために、西野さん著作の本を開催までにいろんなイベントへ出店して販売したり。プペルは開催までに100冊個人で販売しました。一部売り上げで、町内の小中学校や高校、図書館に寄贈もしました。

絵本の原画展が好きそうな人が行く場所、滋賀県内の大手書店さんや美術館、京都の国際マンガミュージアム、市内の図書館にはDMを設置しに訪れたり、郵送したりもより多くの人に知ってもらうためにやったことの一つです。

何をするよりもまず、どんなことをやりたいかを地元の知り合いのお店や初めて行くお店に説明に伺ったり、紹介してもらったり、チケットを販売してもらったり。。

信楽のことを知らない人に、プペル展を通じて信楽に足を運んでもらう活動に必死でした。

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本当にいろんな方に協力いただいて、両展合わせて1ヶ月で7000人の方に信楽に訪れて頂くことができました。

今回のお土産も、このプペル展をきっかけに出会った人たちと一緒に作り上げます。
プペル展をやってよかったのは、いろんな地域のいろんな方と出会えたこと。

スタッフとして手伝ってくれた方達とも1ヶ月間、めっちゃ暑い中、長い時間を一緒に過ごさせてもらっていろんな話をできたこともすごくありがたいことでした!

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写真にいない方たちにもたくさんご協力頂きました!

信楽高原鐵道のプペルトレイン

その中でも印象的だったのが、信楽高原鐵道さんにご協力頂いたラッピング列車です。

プペルトレイン

絵本が販売される前にプペル展の開催権を購入してすぐ、切符付の陶板レリーフを作りたいと初めて高原鐵道さんにお邪魔しました。

西野亮廣さんのプロフィール。えんとつ町のプペルのなり立ち。クラウドファンディングの実績。
絵本発売前から公開されていたプペルのイラストを入れたオリジナルの資料を自作して依頼に伺いました。

その打合せの時に、私だったのか高原鐵道の担当の方だったのかがぽろっと『ラッピングできたらいいねー』と。

私にもそこまでできるだけの予算もないし、高原鐵道さんの内情もわからない。
まず予算の問題があったので、難しいかもしれないし、やりたいけどどうしたらいいかわからない状態。。

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とりあえずその日は切符付きの陶板を作れる窯元さんをご紹介頂いて、その足で窯元さんのところへ。
そこでもラッピングできたらめっちゃ話題になるね!なんて話をしていました。

どうしてもできるものならやってみたいと思いが強くなった私は、やってもらえる道がないかを全て手探りで探り始めました。

プペル展開催の意図と、できるならプペルトレインを走らせて、たくさんの人に信楽高原鐵道のことを知ってもらいたいといろんな人たちのところへ説明に伺いました。

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プペル展には各地の主催者の情報交換用のグループがあったので、高原鐵道がどんな列車かを説明して反応を確かめたり、プペルトレインを走らせたいと相談したりもしていました。

そんな活動の中で、突然話がうごいたのが2017年の2月か3月頃。
高原鐵道さんからプペルトレインができそうと連絡を頂きました。

当初は費用や車体の関係もあって『窓のみ』のラッピング案でした。
信楽高原鐵道は集落の中を走る列車なので、主要道路から離れたところを走っています。

窓だけだと駅で乗り降りする方しか見ることができないのが、もったいない!!
ネットで操作を調べながら使ったこともないイラストレイターを駆使し、
プペルのイラストを切り抜き私が思うラッピング列車のイメージ画像を作りました。

口で説明するよりも、実際イメージを見てもらった方がわかりやすいやろうなと。

最初に提案された窓のみラッピングのパターンと、一部車体部分にかけてラッピングするパターンの2種類を並べて作成。

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実際に見てもらって、それでもダメだと判断されたら諦めようと思っていました。
(すでにこの提案をする時点でだいぶ強引なんですが)

作業の関係で急遽5/1~走り出したラッピング列車。
ホームに入った時にはお客様からどよめきがあがったそう。(その場にいたかった…。)

何よりも高原鐵道の方々のご協力なくては、実現しなかったラッピングトレイン。

ワガママも散々聞いて頂いた上に、いろんなご迷惑もお掛けしてしまって、申し訳ないこともしてしまったのですが、親身に対応してくださった信楽高原鐵道さんには今でも本当に感謝してもしきれません!!

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実はこれまで何度も廃線の危機を乗り越えてきた『信楽高原鐵道』。
プペル展が終了した時点でラッピングは終了しましたが、プペルを好きな方達の間では未だに話題になっています。

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著者の西野亮廣さんもラッピングトレインには喜んでくださって、
著書『革命のファンファーレ』にもプペルとレインが滋賀に走ったことを書いて下さいました。

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えんとつ町のプペル展のグッズ

信楽焼と朝宮茶のことを知ってもらいたいと、いろんなグッズを作りました。

オリジナルグッズを作った経験もなく、陶器の仕事をしてるわけでも、お茶の仕事をしているわけでもないし、イベントの準備費用で手一杯で製作費もほとんどない状態の私。

信楽を知って欲しいって想いに共感してくださった方たちが支払いを後払いにしてくれたり、アドバイスをくれて実現できたグッズです。

陶板レリーフ(高原鐵道切符付)

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私が依頼をもちかけた窯元・壺八さんが滋賀県の窯業試験場さんに相談して下さり実現しました。
窯元さんもあまりの緻密さに『難しいし、完璧はムリかも…』と。
『やけど、ちゃんと形になるようにがんばる』って引き受けて下さってありがたかったです。

窯業試験場のデザインを手がけている方が岩の部分は手作業で一つずつ、
プペルの細かい部分の線も拾って凹凸の情報をデータ化してくださいました。

それをもとに感光性樹脂をレーザーで固めて版を作製。

最初は表紙を再現したデザインのもの。
さらにプペルとルビッチがアップになっている版の2種類を作って頂きました。

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その版をプレスしてできた最新技術を駆使した陶板です。

何種類も陶板のサンプルを作ってもらい、最終的に信楽焼の特徴のビードロと焦げを釉薬で表現したものを商品化しました。
プペル展をきっかけに信楽にきた方は信楽焼を知らない方も多く、会話のきっかけにもなりました。

信楽焼箸置きのガチャガチャ

こちらは知り合いの伝統工芸士さんに相談してできたもの。
その方がさらに型を作る方を紹介してくださって(その方も伝統工芸士!)できました。

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西野さんの絵本は超細密画なのですが、その雰囲気を壊さない緻密な型を作って頂きました。
その型を使って丁寧に一つずつ手作業で作ってもらった箸置き。
2人の伝統工芸士さんの手でつくられた贅沢なグッズになりました!!

ガチャガチャの機械も知り合いの方から借りてくださって、
絶対に私だけの力では実現不可能だったグッズです。

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子どもさんだけでなく、大人のコレクション心もくすぐって一番人気でした。

プペルの朝宮茶缶

信楽を知っていても朝宮茶はあまりしられていなくて、どうしてもおいしさを知ってもらいたいから作ったグッズです。
少量でお茶を詰めてくれる方がいてくださって、初めてできたグッズ。

グラム数が少ないお茶を作るのはめちゃくちゃ手間がかかると改めて実感することもできました。
言っているだけではわからなかったことにたくさん気づくことができました。

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今回のお土産プロジェクトの前身です。
プペルのキャラクター力でジャケ買いされても、お茶のおいしさには絶対の自信がありました。

実際、たくさんの方にお土産として買ってもらい、他の地区でも販売してもらったら福岡・横浜でも完売。

キャラ在りき…で飲んでみたらめっちゃおいしい!ってびっくりを提供したかったのですが、
実際めっちゃ喜んで貰えたグッズです。
作った人とおいしい淹れ方のしおりも缶の中に忍ばせてもらいました。

どうにかして信楽のおいしさを知ってもらいたいとイラストの選択にも頭を使いました。
デザインの大切さもこのお茶缶から実感しました。
イラストがよくても、デザイン次第で印象が全然違うものになることを目の当たりにしました。

パッケージはめちゃくちゃ大事!!

全国初のハヤシコウのポスター展

2つめの挑戦は東京のデザイナーさんの全国初のポスター展です。

プペル展でお世話になってご縁を頂いたハヤシコウさんが、信楽でやりたいと話をくださったイベントです。

私の発信や活動を見て下さっていたこともうれしいし、なにより初めてのポスター展をしに信楽まで来て下さることがめちゃくちゃ嬉しい!

イベント当日以外にも信楽に来て下さって、ハヤシさん目線での信楽の街のことを聞く機会があったのも私にはめちゃくちゃ新鮮でした!

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東京のめちゃくちゃおいしい専門店の生ハムの方と友だちのミュージシャンの方。
ソムリエさんなどハヤシコウさんご一行様がレセプションパーティで地元の人とふれあって下さったのも嬉しかったし、
信楽焼の釜でたいた信楽のご飯をハヤシさんがイタリア風混ぜご飯にして『おいしい』って食べてもらえたこともうれしかった。

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『信楽でしか出来ないこと』ってすごく喜んで下さったのもめちゃくちゃ嬉しくて。

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実際に信楽に足をはこんでくれて、そこで新しいモノやヒトとの出会いを作っていくこともできるんや!って、
アートや文化に優しい信楽の街の一面をまた新しく発見できたのも嬉しかった。

音がでるので近隣の方のところへご挨拶に行った時もみなさんすごく好意的な反応をしてくださいました。
そんな事を知る機会に触れることができたのもうれしかった。
信楽のいいところをもっとたくさんの方に知ってもらいたいと改めて感じました。

信楽を発信すること、それを見てもらえることで可能性が拡がることを2つめの挑戦から学びました。

ここまで読んでもらってもわかる通り、信楽はめちゃくちゃ懐が広い街。
こんなに自由にいろんなことがさせてもらえる街ってなかなかないといつも感謝しています。

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■ソフトコルギサロンhioliの情報■

2020年11月12日付 中日新聞朝刊 3面『この人』コーナーに掲載頂きました

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